「双極性障害という題材を、単なる知識の説明ではなく、リアルな生活として描き切った稀有な作品です。躁と鬱、それぞれの状態が日常にどのような影響を及ぼすのかが丁寧に描かれており、その筆致には、作者であるふみふみこ先生が当事者であるからこその説得力を感じました。各話のラストに添えられた豆知識的なページも、理解を深める助けとなっています。読んでいてしんどくなる場面も多い作品ですが、物語は暗闇に閉じこもったままではありません。不完全で歪なまま支え合う家族や他者との関係、生活の中の小さな工夫、そして助けを受け取る勇気が重なっていき、その先に、この作品なりの『楽園』示されます。」