選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2026一次選考作品

『半分姉弟』藤見よいこ

  • 「2025年の個人的No.1作品です!日本で暮らすミックスルーツの人々の日常を、当事者である著者が緻密な取材に基づき描いた傑作!まず驚くのが、重いテーマを扱いながらも一級のエンターテインメントとして成立している点です。とにかくマンガが上手く、テンポの良い明るく愉快な会話劇に、思わず笑わされ、引き込まれてしまいます。作中では、無自覚な偏見で相手を傷つける『マイクロアグレッション』や、日本社会から透明化された『ハーフ』の葛藤が、現実の社会と地続きの物語として展開されます。しかし、そういった問題提起だけで終わらず、たとえ一生分かり合えなくても、対話を諦めず、一瞬でも心が交差する瞬間の『希望』を鮮やかに描き出してくれています。自分も何らかのマイノリティかもしれないと孤独を感じる時、本作は側に寄り添う光となるはず!分断を越え、手を繋ごうとする作り手の祈りに満ちた本作を、ぜひ今こそ読んでいただきたいです。」

    「様々な障害やマイノリティーや生きづらさなどに焦点を当て、解説や啓蒙ではなく、きちんとドラマにして面白いエンタメになっている、という『しなやかな社会派』とでも呼ぶべき最近のマンガ界のトレンドを成す一連の作品の中にあって、その旗手と言うべき完成度の高い快作。」

    「多様性と世間ではよくうたわれているが、文化レベルで自分のアイデンティティが定まらないというのは、とても苦しいこと。もし自分がハーフだったら...?と、とても考えさせられる作品。」

    「読んでいろいろと考えさせられました。私の住んでる地域は外国人が多かったので自然と外国人の子と接する機会が多かったし、今住んでる地域にももっといろいろな国の方が多いのですが、そこにいる方々のこのような考えがあることには気づけませんでした。日本に住んでる私にとっては感じ得ることがない思いを知る事ができました。」

    「藤見先生は穏やかな作風が特徴だと思っていたので、webで連載開始されたとき『パワーが強い!』とビックリ!表紙と1話だけでも訴えたいことが明確に伝わってきた。インタビューを読んで『なるほど』と思う部分も。重いテーマを扱いながらも、藤見先生ならではの優しい視点と丁寧な描写のおかげで、自然と読み進められる。多くの人に届いてほしいと感じる作品だった。」

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