「『食べたい』『見たい』『買いたい』――お客様の要望を叶えるため、同伴して"ステッキ"のように導く『ステッキガール』を題材にした、昭和初期の銀座が舞台の作品。主人公のみちは、ある事情で女中を辞めて断髪し、ステッキガールとして働きながら、さまざまな人々と出会って成長していく。人と人が織りなす物語は決して甘いだけではないが、100年前の銀座のキラキラ感やさまざまな小ネタ、ドタバタコメディ要素が随所に散りばめられ、全体は軽やかな読み味に仕上がっている。当時の食や建物の描写はもちろん、モダンガールに向けられていたであろう視線、時代の空気、習慣などのディテールがとてもしっかりしていて、作者のこだわりが強く伝わってくる。今後も楽しみな作品。」