「『自分の心を展示する博物館』への招待状。そこは、人の人生や思い出、そして自分でも気づかなかった感情までも映し出す、不思議なミュージアムです。どのエピソードもやさしく、ほっこりとした温度を保ちながら、読後には心が少しあたたかくなりました。中でも「親離れ・子離れ」をテーマにした展示では、思わず主人公に自分を重ねてしまいました。いつか訪れるであろう息子の反抗期を思い浮かべながら、自分自身の反抗期に親に何をしてしまったのか──そんな記憶が胸の奥をじんわりと揺らしました。読み終えたあと、息子を抱きしめながら、自然と実母に会いたくなったり...。『自分の心の中にあるミュージアムは、どんな展示で満たされているのだろう。』そんな想像が読後にも静かに残る作品でした。」