「『ガラスの仮面』だなんてとてつもない巨峰がそびえ立つ演劇漫画のカテゴリーにぶっ込まれてきた新たな演劇漫画は、元野球部員の挫折からの再起というドラマチックになるしかない物語に、演劇という何者かになりきろうとする方法を重ねて演劇というものが持つ磁力めいたものを描き出す。甲子園にもスタメンで出た野球部員の真柴縁太郎が3年生になる前に野球部を辞め普通科に移ってそこからリスタート。でも勉強はまるで出来ず野球部員たちから不思議がられ笑われたりもする状況でなぜか彼を演劇に誘う女子がいた。やっぱり経歴がドラマチックだから? 真柴はドラマ性を利用されてるだけ?そんな疑問や葛藤も抱きつつ真柴が自分の過去を振り返り、どうしたいのかを考えて少しだけ歩み始める物語が世に満ちあふれている挫折して足の止まった者たちに立ち上がる力をくれる。真柴を強烈に求めた脚本の田辺このかはいったい真柴を通して何を表現したいのか。それを真柴はどう受け止めて何を出すのか。これから面白くなるしかない漫画だ。」