選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2024一次選考作品

『ハイパーインフレーション』住吉九

  • 「奴隷として売られた姉を奪還すべく、身体から贋札を生み出せる少年が国家相手の頭脳戦を繰り広げる。思惑が絡まり合うプロットを紡ぎ、逆説めいたトリックを仕込んだ経済バトル漫画の傑作。全六巻で鮮やかに完結した今こそ推したい。」

    「タイトルどおり面白さがひたすらインフレを続けるなか、最高潮のテンションのまま完結するという信じられない奇跡をありがとう。マンガ史に刻まれる頭脳戦とシュールギャグを1話のうちに何回やればこの作者は気が済むのかと空恐ろしかったです。」

    「いやー、濃かった!!こんな特濃のマンガ、まず見たことない!! 一応説明すると、贋札を身体から出せる超能力を得た迫害民が、その能力を活かして世界を出し抜いて自由を得るまでの冒険譚で、基本、頭脳バトルで展開していきます。 この、頭脳バトルの密度とスピードがとんでもない! 普通の週刊連載、いや月刊連載だったとしても、1話分に充分なるアイデアが、濁流のように押し寄せる! 主人公サイドが『おお!!』と思わずうなるアイデアをわずか2ページで繰り出したと思ったら、めくると次の2ページでそれを相手サイドがひっくり返すアイデアを持ってくる! もうこの超展開にヘンな脳汁が強制的にドバドバ出る! またこのストーリー展開のために、出てくるキャラクターたちが本当に多面的で、信じられないけどいいヤツ、みたいな不思議な感じになっている。またキャラクターデザインにかなり怪しい性癖みたいなものも充満していて、完結までのわずか6巻で、ふらっふらになるマンガハイを味わえます。」

▲ ページの先頭へもどる