選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2024一次選考作品

『スクールバック』小野寺こころ

  • 「嫌なやつも悪人もいなくて、でも『悪意ないちょっとしたひと言』にガリッと削られることもある。特に学生のうちは。そしてこんなことで傷ついてることを悟られるのは恥ずかしかったりノリが悪いと思われるのはカッコ悪いんじゃないか、みたいな、表に出せない悶々。用務員の伏見さんて、例えば10年後くらいに同窓会した時に『そういえばオモロい用務員さんおったよな~』って色んな人から色んなエピソードが出てきて、その当時の自分だけの小さな宝物みたいな記憶のかけらをみんなで集めたような存在だなと思う。説明するのは難しいけどとっても共感できる、大人も子供もなんとなくみんな経験あるむずむずした何かが、繊細に見事に漫画として表現されている作品。好きです!」

    「とある高校の用務員さんとそこに通う高校生たちとの触れ合い。この用務員さんと高校生たちとの距離感がとてもいい塩梅。気にし過ぎず干渉し過ぎず、先生ではないからこそ見えてくる、大人な対応。そして寄り添うべきときは側にいてくれる。こんな用務員さんがいたらきっと隠れた人気になっていただろうなと思う。」

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