選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2024一次選考作品

『一級建築士矩子の設計思考』鬼ノ仁

  • 「一級建築士・古川矩子(こがわかなこ)お仕事を描いた技術系漫画。技術屋の酸いも甘いも詰め込まれていてエンジニアとしてはほだされます。私自身は機械屋でやや畑違いですが技術士としてもお勧めします。」

    「これって、『設計思考』と『設計施工』のかけ言葉になっているのですね。建築業界を裏事情を含めて描写する作品。業界に関心のある人は必見です。主人公のキャラクターがよく描けています。絵もきれい。」

    「住まいに関する日常ネタを一級建築士でもある作者のたしかな建築知識によりナルホド...と感心するアプローチで問題を解決していく様は今まであまり見たことがなかった作品です。飲兵衛でもある作者なため、お酒のネタも絡めてあり建築のあれやこれやだけではなく美味しいお酒を知るきっかけにもなります。」

    「有資格者の手による専門業漫画の最高峰の一つ。難しい要素を噛み砕き、エンタテインメントに昇華させる手間とスキルはもはや圧巻。リアル建築士の理解に繋がる受験編は読み継がれるべき名作だ。」

    「作者さんが18禁マンガ家で、同時に一級建築士って、そんなことあり得るんですか?! とんでもない画力で建築が緻密に描かれ、そして他の人には侵すことのできないしっかりしたフェティシズムが、建築とキャラにはもちろん、街、酒、などなど全編に渡って貫き通されている。ただ、この作品から読んだ方はそれを意識することはない。このフェティシズムの貫き方は、どうしても人気を考えなければならないマンガ家さん、という仕事だけでなく、ゴリゴリに手に職がある人だからこそ、他人とは違う地平に立つことが出来て生み出されている作品なのではないだろうか。ご本人、もちろん建物の設計図面が引けるそうで、『密度の高い画面にフェティシズムがあるのかもしれない』とのこと。手に職がある、ということがもたらすのは、自由。その自由をもってして、この作品も自由に生み出して行っていただきたいです。フェチで生まれてるキャラ、超かわいいです。」

    「この世界を建築士の視点から見るとどのように見えるかを追体験できて面白いです。建物はデザイン面がフィーチャーされることが多いと思うのですが、このマンガを読むと建物がちょっと違う視点から見れるようになり、建物を見る楽しみが広がるような気がします。また、一級建築士の作者が描く緻密な絵と、お酒の話も魅力です。」

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