選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2023一次選考作品

『ルリドラゴン』眞藤雅興

  • 「休載が想像と妄想を加速させるッどうなるんだ?どうなるの!どうなってもいい!!1巻を何回読み返したか忘れられたパンの枚数状態。ま~おもしろい。好き。タイトルが優勝!!朝起きたら謎のツノが生えた主人公。開始5ページで半分人間じゃないという母親からのカミングアウト。展開が強いよぉ...。すごいなって思うのは、主人公の異変に対する周囲の反応がすごく説得力があるというか、現実には起きてないけどもし起きたら、もし目の前の女子高生の頭にツノが生えてたら、きっと自分もこんな反応なんだろうなって思えるところ。クラスメイトの反応もよくあるご都合展開じゃなくて、面白がる人もいれば怖がる人、まだわからないって言う人もいる。そこがすごく自然で人間らしいというか、この作品の大きな魅力だと思う。周囲の大人のセリフも素敵で、『半分人間じゃないんだから行きたくなかったら学校休んで良いよ』とか、『普通とは違う特性をもった人がいることなんてよくあること』とか、本当にそれがそう。みんな普通に暮らしてるけど自分のことなんて自分ですら分かってない。知ってる人の誰かは記憶無くしたセルジュかもしれないし。あぁ炎吐いてみたいわぁ。1巻だけでこんだけ語れるなら2巻が出たらどうなるかって?会社休んで読み耽るンだよ。ファイアー!!!」

    「突拍子もない設定でゆっくり流れる優しい世界が良い。再開を待っています。」

    「ある朝鏡を見たら角が生えていて...から始まる母子家庭だと思っていたら父親はドラゴンで別居中というパンチの効いた出だしと、学校に遅刻しそうだから角を隠さず学校に行き、周囲もなんとなく受け入れるという描写に『時代は変わったなぁ...』との想いを強くする作品でした、これが昭和なら差別や迫害を逃れるためにアレコレ忍んだり戦ったりする所でしょうが、平成を経て令和の現在は平穏を装うために我慢をしなくても良くなったのだなと。Z世代以降のセンスや世の中の見え方の一端が垣間見えたような衝撃がありました。」

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