選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2023一次選考作品

『まじめな会社員』冬野梅子

  • 「あの子と私はそんなに違わないはずなのに、どうして私だけ上手くいかないんだろう。どうしてあの子は選ばれるのに私は選ばれないんだろう。そんな風に考えたことがある人はきっと多いんじゃないでしょうか。この漫画の主人公『あみ子』もそんな一人。キラキラしたクリエイターコミュニティにあこがれて、近づこうとして、でもその輪に入ることはできなくて...。何かをなそうと死ぬほど努力するわけでもないし、打ち込むわけでもない。それでも「何か」になれるんじゃないかと期待したり落ち込んだりするあみ子の姿にとても共感を覚えました。コロナ禍になった直後から連載が始まりましたが、コロナ初期のピリ付いた空気感も作品に落とし込んであり、色々と胸に刺さる作品です。」

    「子どもの頃から少女漫画を読んできた者が無意識に期待する『定石』を、ことごとく裏切る展開がむしろ気持ちいい。地味で性格のひねくれたサブカルモブ女子として、主人公には暗い共感しかありません。シビアだけど、どこか爽やかなラストも必見です。」

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