選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2023一次選考作品

『クジマ歌えば家ほろろ』紺野アキラ

  • 「ロシアから渡ってきたという、謎のしゃべる鳥『クジマ』と思春期の主人公の交流。『異形の者』が家族になるという定番の物語も、令和らしい家族像が加わると新鮮で楽しい。癖が強いけど憎めないクジマと純粋な主人公、という組み合わせもよいです。」

    「ロシアから来た謎の生き物、クジマ。そんな非日常的存在が、驚くほど自然に溶け込んでしまった家族とともに、何気ない日常を過ごしていく。ただその様を見ているだけで、何とも言えぬ温かさや、愛おしさが溢れてくる。『可愛い』ともちょっと違う、クジマの不思議な魅力を、そっと薦めていきたい。」

    「こういうノリのマンガ待ってました!!謎の知的生命体との共同生活...と聞くと、ドラえもんの国に生まれ育った私達にとってはDNAレベルでおなじみの(だよね?)設定かと思いますが、今作品はまた順応していくところからしっかり描かれていて、そこも丁寧なのにきっちりコミカル。コメディだしクジマはわりとキレキャラだしありえないことだらけなのに、クジマのキモかわいい造形もよいのですが、だいたいの登場人物が物腰がやわらかいからかシュールなのに癒やされます。あれやこれやでなにかと窮屈な昨今の心のコリをほぐしてくれるような作品です。」

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