選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2022一次選考作品

『ウィッチウォッチ』篠原健太

  • 「ちょっと抜けてて惚れっぽいキュートな魔女と、それを守る使い魔の鬼がやってきた! ...いや昭和のマンガのことを言っているみたいですが、洗練されてどこまでも丁寧な絵柄は、古くさいどころかこれを週間で描いていることに驚きしか感じない、超・王道!のコメディ。(そう、ギャグマンガと言うよりコメディ。) この底抜けに明るいコメディが、ほぼ毎話完結でオリジナルで作られているのに、磨き抜かれた古典落語のように、一つたりとも無駄な台詞もコマもない! 読んでる自分の顔が自然にニヤニヤしているのがわかる。 それだけ緻密なら、息苦しくなりそうなところ、そこがまったく逆。コメディらしく登場する魔女・鬼・天狗・猫少女・オタク先生その他もろもろを全員肯定するやさしくておおらかな雰囲気がベースをつらぬいていて、絶妙に空気がやわらかい。多様性のある社会、ってのを本当に実現するなら、こういうことなんじゃないでしょうかねぇ。」

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