選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2020一次選考作品

『卑弥呼 -真説・邪馬台国伝-』リチャード・ウー、中村真理子

  • 「エンタメ目線で卑弥呼の謎に挑む意欲作。権謀術数に読み応えを感じる。」

    「3世紀に倭国に君臨したとされる女王、卑弥呼。その主人公を最初から絶対的なカリスマとして描くのではなく、どんな思考と論理でカリスマ性を獲得したかにまで焦点が当たっている。当初、己一人の我欲のために動いていたダークヒロイン(女性なのでヒーローではない)が、生き延びるために協調性や人間性を高めていく。込められたエッセンスはある種の成長譚。絶妙な違和感の漂わせ方は、原作・作画ともさすがとしか言いようのない実力をいかんなく発揮している。細密で力強い画風同様、物語のスケール感も引き込まれる。」

▲ ページの先頭へもどる