選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2019一次選考作品

『天国大魔境』石黒正数

  • 天国大魔境(1) (アフタヌーンKC)

  • 「何度読んでも新しい発見がある!これぞまさに石黒ワールド!舞台は荒廃された未来。施設の子供たちと旅する2人のパートがそれぞれ展開され、毎回謎が膨らみ続ける。期待値だけでもノミネートものの超傑作。刊行数が1冊のみということが唯一の欠点か。『それでも町は廻っている』や『ネムルバカ』とも共通らしきデザインが。そんな細かなところまで見所はたくさん。要注目作。」

    「まだ1巻しか出てないのに早いだろ、という意見、ごもっともだと思います。私もそう思います。ただこれはもう仕方がない。1巻で傑作の予感(というより実感)しかないのだから仕方がない。てんでバラバラにみえるピースのひとつひとつが、最後に組み上がったときに見える景色。ものすごくたのしみです。よろしくおねがいします。」

    「ここ最近、終末ものやディストピア漫画ブームがきてる気がしてます。もともと好きなジャンルではあるのだけど、その中でも特に好きなのが、ディストピア や一度何かが終わった世界。人類は...どっこい生きてる!という流れのもの。悲劇や悲しみ、時にあっさり人が死ぬ世界にあって、悲壮感や焦り苛立ちだけでなく、どこかあっけらかんと、どこかおおらかな人が描かれてるのが好きです。きっとそんな人たちに人間のたくましさと人類の希望を重ねてるんだと思う。ハッピーエンドになるかもしれない。そんな希望を持ちながら読み続けられそうな漫画。」

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