選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2019一次選考作品

『図書館の大魔術師』泉 光

  • 図書館の大魔術師(2) (アフタヌーンKC)

  • 「すばらしい画力で世界に引き込まれていく漫画。世界観もしっかりできていて読んでいてとっても楽しい!本好きにはたまらない漫画です。」

    「本が大好きな少年が不遇な幼年期を乗り越え司書になるために頑張る、というお話ですが、「本」のもつ力、特に情報(物語とか、込められた思いとか)を伝えることの尊さ、また、本に込められた情報は誰にでも等しく公平であるべきである、という願いのようなものが随所に感じられる、愛のあるお話です。主人公のシオくんは周りと違う外見から差別を受け辛い生活を送るなか、とある司書との出会いから「物語の主人公はいつだって周りと違う者たちである、物語の主人公に救済を求めるのではなく、自分が主人公になれ」という啓示を受け、自らの人生を始めていきます。物語から勇気をもらう、という経験はおよそマンガ好き諸兄諸姉にとっては誰にでも少なからずあることかと思いますが、極限の状態から一歩を踏み出すという途方もない勇気を振り絞るシオくんの姿はきっと胸を打つはず。シオくんと同じく、どこかでかつて外れものだった人たちには特に刺さるお話です。」

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