選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2019一次選考作品

『A子さんの恋人』近藤 聡乃

  • A子さんの恋人 5巻 (ハルタコミックス)

  • 「『A子さんの恋人』と『ニューヨークで考え中』は同時進行連載でじつは両方読むとさらにおもしろい。『ニューヨークで考え中』はNYに関係あることとか、異文化の中で感じたことに重きを置いて描いたエッセイまんがで、『A子さんの恋人』のほうは、完全にフィクション。NYも出てきますが、本作のほうは東京観光的展開。近藤さんのマンガのフード的特徴は、キャラクターがしゃべりながら炊事をしたり、食べたりするコマを多用していることだ。会話の内容とやっていることが違うという二重構造が、物語に深みとユーモアを与える。ところで、NYや阿佐ヶ谷で暮らしてみたくないですか? 「別に」というひとも楽しく読めるのは、作者の食べ物表現が"とても美味い"から。近所のカフェの軽食や安いエスニック料理、友人との会食。さらりと描かれたフードはどれも食べてみたくなる。」

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