選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2018ノミネート作品

『ゴールデンゴールド』堀尾省太

  • ゴールデンゴールド(3) (モーニングコミックス)

  • 選考員コメント・1次選考

    「何だかよくわからないけどたまらなく先が気になってしまいます。」

    「ばーちゃんの様子が...読んでいて、ありえない話なのにありえそうな不安が迫ってきてとても好きです。」

    「面白いというか恐ろしいというか、恐ろしいんだけど決して見た目が怖いというのではないし。不気味さがじわじわと自分に迫ってくるような感覚。いったいどうなってしまうんだろうかと。」

    「謎の福の神の表情に(アルカイックスマイル?)にジワジワ来ます。ちょっと不穏な雰囲気といい、福の神の影響力といい、ヤバさもあわせてジワジワ来ます。」

    「じわじわ、じわじわと効いてくる面白さただ、ただ先が読みたくて仕方がない」

    「「刻刻」作者の待望の二作目。全編に漂う張り詰めた緊張感。毎巻息をのむように読まされます。3巻のトイレのシーンは強烈すぎました。ストーリーはもちろん、この演出力もすごい。」

    「怖そうで怖くない、けどやっぱりずっと不気味。先の読めない話の面白さや斬新さもさることながら、全編にわたって漂うこの絶妙な不穏な空気感をぜひ味わってほしい作品。」

    選考員コメント・2次選考

    「じわじわ、じわじわとボディブローのように効いてくる面白さ。気が付くとゴールデンゴールドワールドに引き込まれている。そしてただ、ただ先が読みたくて仕方がない中毒のような面白さ。」

    「先の読めない展開の面白さにグイグイ引き込まれ、続きが気なること必至です。前作「刻刻」同様、シリアスな展開の中で時折顔を出す意外なコミカルさが絶妙で、読んでいて癖になります。フクノカミをはじめ、読み手に自然と「不安感」や「嫌悪感」を抱かせるような仕掛けの散りばめられ方も秀逸!」

    「今回は自分が選んだものが一切ノミネートされなかった初めての年、それらならそれで全く読んだことのないものばかりだったため、逆に楽しむことに決めた、まったく読んだことがないなら自分の感覚に任せよう。。そうして最初に取ったのがこの漫画ゴールデンゴールド。 結果自分が自分のセンスが正しかった。ゆえに皆さんも楽しんだらよかろう。」

    「何だろうこの中毒性...と思いながらも推してます。これも福の神のサブリミナル?」

    「不穏さがじわじわと増大していく描写が良い。フクノカミと呼ばれる存在が、人間的ではないところに妙味がある。」

    「前作「刻刻」では突然非日常な世界に巻き込まれる内容でしたが、今作ではじわじわと日常を侵食していく怖さを味わえます。堀尾先生の描く人々の、笑顔から真顔への表情の切り替わり方が本当にゾッとして好きです。作中に登場する福の神の影響なのか、自分のなかの「笑顔」に対しての印象がかなり変わりそうです。」

    「非常に面白かったです。主人公のばあちゃんのかわりっぷりが個人的にはツボでした。」

    「ヌルリとした手触りが不気味で、でも、その感触が忘れられず、繰り返し触ってしまう。そんな読後感がある作品です。神様と呼ぶにはあまりにも奇妙な像がもたらす、福音と災厄。些細な願い事が凄まじいスピードでふくれあがり、どうにも手がつけられなくなっていく。グロテスクだけど、リアル。そこに描かれる人間像は、ああ、そうなっちゃうよね......という"あるある"に満ちていて、怖くもあり、おかしみもあり。ふとした瞬間に、自分ならどうするかを問いかけてくる作品でもあります。」

    「日本ならではの呪術的な物語がジワリと面白い。禁忌に触れる恐ろしさと怖いもの見たさと、きっと誰でも一度は感じた事のある謎の背徳感のその先を表現したサスペンスホラーです。概ね2巻まで読むとなんとな~く結末の予想が出来つつも、そこに至るプロセスって結局どうなるのだろう。きっと呪術を現代に落とし込むからこそ想像できない怖さがあるのだと思います。現状は伏線と核心が見え隠れする真っ最中ですので、今読むとぼんやりと忘れれなくなるマンガです。」

▲ ページの先頭へもどる