選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2018一次選考作品

『ペリリュー ー楽園のゲルニカー』武田一義

  • ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 3 (ヤングアニマルコミックス)

  • 「いまそこにある戦争と平和。絵と内容のギャップの伝える力が凄い。」

    「武田先生ご本人がタイムスリップをして、戦争を体験したのではないかしら?と思うほど、リアリティがあります。『さよならタマちゃん』で命を深く見つめた作者さんだからこそ描ける表現なのだと思います。戦争漫画ですが、可愛らしいタッチで読みやすいので、たくさんの人に読んでもらいたいです。」

    「戦場をさまよう主人公を軸としつつ、いくつかのエピソードを並行して語る構成力にうなる。3巻終盤、生きながら朽ちていく体をスミベタで表現、絵の「品」を保ちつつおぞましさで胸を深くえぐる。秀逸。」

    「シンプルな線、可愛い絵で描かれた戦争物ほど、怖いものはないと思う。軽い気持ちで読み始められ、気づくと後戻りできない所まで来ている。
    玉砕の許可が出て喜ぶっておかしいだろうと思う反面、同様に安堵する自分も、すでに地獄にいるのかも。」

    「こちらもタイトルに反して「地獄」を描く作品。戦争体験を「美談」に仕立てることを頑なに拒否し、ひとの愚かさ・狡さ・弱さを淡々と、着々と描いていく筆致に迫力がある。(絵柄はかわいい2頭身なのに!)」

    「リアルな戦争体験が語られる秀作。ホンワカキャラとのギャップがいい。」

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