選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2017一次選考作品

『あれよ星屑』山田参助

  • あれよ星屑 5 (ビームコミックス)

  • 「こうの史代『この世界の片隅に』や佐藤秀峰『特攻の島』、おざわゆき『あとかたの街』など、戦後70年を迎えて「あの時代」を描く傑作が最近目白押しですが、本作もそれに連なるすばらしい作品だと思います。かつて辰巳ヨシヒロやつげ忠男が描いた世界に通底し、タッチもそれを意識していると推測しますが、やっぱり「今ならでは」の作品。斬新なのに懐かしく、悲惨なのに温かい。実は相当下世話でエロティックな場面(3Pとか堂々と!)も多いのに品を失わないのは、やっぱりこの絵がすばらしいから。掛け値なく世界レベルだと思います。私はこの人の描く「眉」(特に菊ちゃんの)が好きだなあ......。 最初死にそうだった徳さんも、門松のバディ愛(?)でだんだん元気が出てきたようで、菊ちゃんや兄嫁との関係も気になるし、また物語が大きく動きそうな予感がします。」

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