選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2017一次選考作品

『結んで放して』山名沢湖


結んで放して (アクションコミックス)

「創作同人誌即売会を通じて結び付く同人作家たちの人生行路。ポストコミティアクロニクルのマンガ家マンガ。」

「夢が必ずかなうとは限らない。なりたい自分になれないかもしれない。マンガを通じて、同人誌即売会を通じて描かれた様々な生き様。沁みます。
好きで描いてきたマンガの道を歩き続けてきたヒト、立ち止まったヒト、もう一度歩き始めたヒト。ここに描かれているヒトたちはどこか自分に似ている気がします。ある作家さんが以前に仰っていた言葉を思い出しました。「夢はかなわなくても幸せになれる!」焦らなくても、急がなくても、ゆっくりでもいい。特別な何かになれなくてもいい。勝者にはなれなくても、グッドルーザーでありたいと改めて思わせてくれた作品です。マンガ好きはもちろん、特にコミティア参加者の方にオススメです。ぜひ読んでください!」

「同人誌業界のお話。ややニッチな題材ではありますが、キャラクターが本気で悩み、未来を選択していく様はたくさんの人に共感してもらえるのではないかと思います。好きなことを続けることも、やめることも、勇気がいることで。でも、本当に好きだったなら、無駄なことなんてないんだと、素直に思わせてくれる作品です。一巻にまとまっていて、じわっとあたたかく胸に届く一冊です。」

「「同人活動」「マンガを描くひとたち」と、一見、特殊な世界の話のようにも思えますが、このお話の大きなテーマはそこだけにとどまらないと思います。
少女時代に共通の趣味があり同じ価値観で生活していた女性達が、ある年齢になると自然と別々の道を歩むようになることは、マンガ描きのひとでなくてもよくあることだと思います。その時に感じるさみしさを描いたこの作品にはたいへん共感しました。また、人生の中で自分の大切なものの順番が変わってしまった当事者のせつなさの描き方もリアリティがあり、うーんと唸らされてしまいました。それらをふまえつつ、マンガへの愛情もたっぷり含まれていて、とにかくこの作品自体が愛しくてたまらなかったです。」

「マンガを描く人、描かなくなった人、それぞれの物語。どうして描き続けるのか、続けられなくなったのか、マンガを好きな人に読んで欲しい話です。」