選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2017一次選考作品

『逃げるは恥だが役に立つ』海野つなみ

  • 逃げるは恥だが役に立つ(8) (KC KISS)

  • 「昨年、一昨年も一次選考にこの作品を推しましたが今年も推します!というより、まさか今年になってこの作品がこんなに世間的に盛り上がることになるとは!!これまでも独自の視点で「暮らし」を見つめてきた海野つなみワールドに、ようやく時代が追いついたと確信しました!ドラマ化された際には『社会派ラブコメディ』と銘打たれたこの作品ですが、マンガの方ではさらに思考をつきつめて描かれているのでお仕事マンガとしても大満足ですし、恋愛パートではもちろん存分に「ムズキュン」を味わえます。ドラマがマンガの要素をすごく大事にしてくれていたのですが、マンガを読むとドラマとは違った発見がいろいろあると思います。ドラマのことばかり書きましたが、本当に本当に面白いマンガなので、とにかく一人でも多くの方に読んで欲しいという思いでいっぱいです!」

    「ああ、流行った。流行ってしまったなぁ。で、単行本はいま8巻。これは推すしかないよなぁ、タイミング的に。と思ったので推します。(賞としての面白みには欠けるかもだけど。でもやっぱ何か寿ぎたいしなぁ。)現代的なテーマがかろやかにキュート。後半は延々ニヤニヤする。良い。キャリアあるマンガ家さんだし他の作品も良いので読んでくれ~とは言いたいな。『回転銀河』とか『tunamix』とか。良いというか、好きなの。」

    「「安易に時流に乗りやがって、講談社漫画賞だって取ってるだろう!」すみません、「ここで押すは恥だが役に立つ」と言わせてください。ドラマが人気になるまで読んでませんでした。それが一番恥ずかしい。年末に一気読みしてハマりにハマり、私の中で海野つなみブームが再燃して、昔好きだった『回転銀河』を引っ張り出して再読。ああ、この頃から似たようなテーマを扱ってたんだなあとまた感心。風見さんなんて、まさに銀河に出てくるようなキャラではありませんか。 原作をバラして再構成し、プラスαでテーマ性をより強めたドラマ(野木亜紀子脚本が秀逸)も確かに良かったが、原作の面白さには敵いません。フェミニズムとはまた別の視点から「家事労働有償化論争」を復活させたのはすごいと思うし、夫婦関係を会社経営に見立てたのも今風。それでいてラブコメとしても完璧なのだから、長く語り続けられる傑作じゃないかと思います。「Kiss」で追ってなかったので、8巻を読んだ後我慢できずに電子版「EKiss」を4号分買って最終回まで読みました。KindleGJ!とこれほど思ったのも初めてです。」

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