選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2017一次選考作品

『わたしのカイロス』からあげたろう


わたしのカイロス (BUNCH COMICS)

「最初に表紙を見た時は、自分には絵柄が可愛すぎて合わないかなァなんて思っていたんですが、あらすじを調べたらビビっと来たので即購入した作品です。不可抗力で犯した罪で流刑星に飛ばされた主人公の女の子・グラジオラスちゃんに課せられたのは、巨大兵器やバケモノと身ひとつで闘わされる無理ゲー刑「剣闘刑」。特に戦闘能力もないので絶体絶命のグラジオラスちゃんでしたが、流刑星で偶然出会った不思議な機械オタク少年・カイロスと心を通わせながら苦難を乗り越えていく、てなガールミーツボーイ、絶望系バトル、けっこうハードなSFとオイシイ素材がばっちり盛り込まれたワックワクなおはなしです。スター・ウォーズばりのスケール感のある世界観とか、なにやら大規模な陰謀めいた敵の動きとかおおきな部分での展開もさることながら、優しくて健気なグラジオラスちゃんと、彼女を守るためにめちゃくちゃがんばるカイロスくんのひたすらにまっすぐなキャラクターが好感度ひたすら高し。最近はちょっとヒネたメインキャラクターが引っ張っていくお話が多い感じがしますが、そんな中、自分たちが生き残るために必死でありながらも、優しさだとか倫理とか、そういう綺麗なものを失うまいと頑張る二人の姿が美しいのです。いきなり脚を一本もってかれたり、守ってくれてた優しいおっさんが死んじゃったりとかかなり不遇な目に遭っちゃうグラジオラスちゃんですが、どうにか幸せな結末を迎えてほしいものです。個人的に、いま一番見守りたいマンガの主人公ナンバーワンです。」