選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2012ノミネート作品

『アイアムアヒーロー』花沢健吾


アイアムアヒーロー 7 (ビッグコミックス)

「とにかく怖い。。ショッピングモールに行くと必ずこのマンガを思い出す。。」

「古典的なゾンビの定番モチーフと現在のリアルな社会情勢の混ざり具合が抜群。女子高生ゾンビが切なすぎる。」

「21 世紀の王道少年漫画が「進撃の巨人」なら、21 世紀の王道青年漫画は「アイアムアヒーロー」だと思う。」

「3・11以降は日本の世の中も大きく変わったけれど、でもまだ1年前までの温い空気の残渣がどこかにおうような昨今にあって、テーマも空気感も筋立てもシャープな描写も古びず、まだまだ続きが気になる作品。毎年、挙げているような気がするけれどやっぱり外せない刺激的な展開です。まもなく8巻が出るそうなので今年が最後のチャンス。それだけに大賞に最も近い作品、か。」


「昨年も鬼押しした作品。この賞らしくないのか......とさんざん悩んだ末、今年も押します。この容赦ない残酷さについて行けない人も多いだろうが、それでいてどんなシーンも「品」を失っていない。人間離れした感染者たちの「哀しみ」を描くことで単なるゾンビものと一線を画していると思うし、主人公・英雄のヘタレっぷりにブレがないのもいい。何より、画面の隅々まで気合いの入った作画のすごさ。やはり今年もベストワンです。」

「次世代・王道少年漫画が「進撃の巨人」なら、次世代・王道青年漫画は「アイアムアヒーロー」だと思う。」

「いろいろ悩んだが、やはりコレ!!あのダメダメだった主人公の成長と、あの疾走感がたまらなく良い!!このあとの展開に期待がもてる作品。」

「ダメダメな主人公が男として成長していく、という馴染みのある話にも関わらず、感染するとゾンビになってしまうという非日常な設定、そして個性的な登場人物の『生きる!』という強い想いで、いつのまにか物語に引き込まれてしまう。読み終わった後に世界が無事かちょっと不安になり、静かに窓の外を確認してしまう自分がいる。」

「個人的に 2 年連続 1 位です。物語としての落とし所が見えないままもう 8 巻。」

「なんだかんだ、展開のつなぎ方がとてもうまくて、続きを気にしてしまう作品。個人的にはどんどん悪い、悲しい展開に向かってほしい。」

「いまやゾンビ漫画ブームの最右翼にまで成長した同作品。今回こそは大賞を取って欲しい!」

「やっぱりおもしろい。どんどん物語にひきこまれてしまう。28 週後とか好きな人ははまると思う。」

「去年もノミネートされていたのですが、今年改めて読み直してますます気になる展開になってきたので。さらに非日常の光景が広がっていくのですが、主人公の変に緊張感がなかったり、下世話で人間くさいところがシリアスな展開の中でも後味悪くなく読んでいくことができるのだろうなと思います。」

「「マンガ大賞」2次選考への進出も今回が3回目のはず。それだけをとっても、いかにこの作品がきっちり緊張感を保ちつつ、ゼロ年代後半からテン年代にかけての世の中と切り結んできたかが分かるってもの。前回と今回の違いはむろん、今回が3・11を経てなお支持された、という部分だろう。およそほとんどのリアリズムの力が消失してしまうような現実世界の災害を前にしても、このマンガを読んで感じる「怖さ」は減衰していないように思える。フィクションをリアルに感じることができる描写のうまさ、これまで洋の東西を問わず蓄積されてきたパニック描写の引用・援用の妙に、サブカルチックな主人公の人物設定が相まって、なんとも噛み締めがいのある世界が形成されていて読み応えあり。たくさんの日本のあんちゃん方がもう、これはおれだと肩入れしたくなるような主人公・英雄の、情けなくも実経験不足を露呈しまくりでもあるが、それでもやれる範囲いっぱいいっぱいで状況に対処しているさまが良い。花沢健吾氏は某誌での某若きカリスママンガ家との対談でずいぶん控えめな発言をしていたけれど、コミックス8巻を重ね、この作品がもはや現代を代表する日本のマンガの一角を占めるに至ったことは間違いないかと。実写映画化されるらしいですが、こちらも原作ばりに丁寧なつくりをとことん追求してもらいたいと思っています。」

「最新刊 8 巻、ラストに震えました!今までは対ゾンビへの恐怖や不安ばがりがピックアップされていましたが、極限状態の人間を細かく表現していて、脱帽モノの面白さ。読んでいると本から熱気が伝わってきて、自分がどんどんコマの中に入り込んでいってしまいます。1 冊読み終えて一息つかないと、入り込んでいる自分に気づかないほどこの作品から発せられるエネルギーはすごい!作者のこの作品に対する意気込みや覚悟のようなものがひしひしと伝わります。」

「本当の英雄 ( ヒーロー ) って何だろう? という問いかけにも感じられる、このホラーコミックスも、アウトレットモール編で大きなターニングポイントをむかえた感じ。世界が変化を迎えているのに、それを受け入れようとせず、それまでの日常がいずれ戻ってくるはずだと思っている主人公の英雄。しかし、たどり着いたアウトレットモールの中は、新しい秩序が支配する場所だった。散弾銃を持っていながらもそれを、それを撃つことを先延ばしにしてきた英雄が、ついに発砲する。これが、英雄が今までの日常へ思いを断ち切って、現実を直視した瞬間だ。1 巻で英雄の日常をたっぷり描き、2 巻の頭から日常が崩壊し、そこからその現実を受け入れるまで、7 巻もの時間を要しました。でもそれゆえに人にとの行動にリアリティがあって、それが恐怖を盛り上げまてます。ここから先、英雄はどんなヒーローになるのでしょう?」

「異様な状況の中で、人が妙にリアルです。ここに自分がいたら誰に近い行動をとるんだろうと、思わず考えさせられる生々しい感触が好きです。」

「設定がとにかくリアル。いろんなゾンビ物ではダントツ。」