選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2012一次選考作品

『冒険エレキテ島』鶴田謙二


「ひょうたん島といい、ラピュタといい、彷徨う島とか城ってのはロマンがあるね。エレキテ島と呼ばれる彷徨う島を追う女性飛行機乗りミクラ。冒険ロマンと鶴田謙二の描く女性キャラが合わされば、そりゃ盛り上がらないわけがない。心躍らないわけがない。」

「現代と思われる小笠原・母島その他の外海の島々を舞台に、複葉の水上飛行機で宅配便会社を経営する女子(!)、みくらの冒険を描く。これはなんともスケールの大きい壮快な作品です。できれば全編、カラーで読みたい。祖父が遺した神出鬼没のナゾの島の情報にひき付けられて......という基本の筋立てはともかく、練られた画面構成と達者な(ほんとうに上手い)線画の優良マンガ作品を読む快感。ほんとうにシアワセ。こんなマンガが描けたら人生悔いはないだろうと鶴田先生がうらやましい。1巻ラストはなぞのエレキテ島を見つける手掛かりを得てふわりと空に飛び立つオンボロ複葉機。1巻のなんとも和む島社会のご近所描写から、今後は文字通りの冒険世界に展開するに違いないと期待しています。」

「絵が、圧倒的な力を持って語りかけてくる。その力こそがこの物語最大の魅力。女の子にも猫にも飛行機にも萌えませんでしたが、背景に萌えました。ストーリーがシンプル過ぎるのも、この背景の持つ力を際立たせる一要素になっている気もしてしまう。」