選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞

『アオイホノオ』島本和彦


アオイホノオ 3 (少年サンデーコミックススペシャル)

「「漫画家」が主人公の漫画の当たり年。」

「人にとってハタチ前後の一時期は、今後来る未来に対して根拠のない不安を感じ
まくる時期。そして、その不安を振り切るために、もがき苦しみ、燃える時期。
しかし若さゆえの悲しさ、燃える術をよく知らず、空回りして不完全燃焼をくり
かえしてしまう。アオイホノオを燃やしてしまう時期。マンガ、アニメにとって
激動の時期であった80年代前半に学生時代を送った作者が描くアオイホノオは、
滑稽であるのに切ない、辛いのに笑える、極上の私小説です。」

「オーバーなリアリティが笑いになる、数少ない漫画だと思います。」

「いつも通りの熱血ギャグ漫画ですが、希望と野望と才能に溢れた(と信じてい
た)俺がいた時代のお話。バクマンは建前の世界。こちらは本音の世界。もっと
も本心は隠していますが。」

「巻数を重ねる毎に面白くなってきていて、第3集が一番面白い! 島本和彦の独
特のオチがたまらない! また、マニアック過ぎる視点のマンガ、アニメの解説
においてけられないように必死になっている自分にも、笑える。」

「当時のマンガ、アニメ、特撮に満ちていた熱気と、おたく文化が本格化する次の
時代への胎動が生々しく描かれているのも面白いんですが、主人公の空回りしっ
ぱなしな青春ストーリーになっているところも面白いです。私が研究テーマとし
ている時代をもろに描いてるので、目が離せません。」

「いつも悩んでしまう作品、投票してしまっていいのかと。でも、面白い!いや、
面白いのか!学生時代の、この焔燃の葛藤や行動が共感できる。燃の言動が、
かっこよいように見えて、実はそうでも無い所がよいですね。「この漫画面白い
の?」と聞かれたら「まぁまぁですよ」と言ってしまいそうです(笑)」