選考作品へのおすすめコメント
マンガ大賞2018一次選考作品

『血の轍』押見修造

  • 血の轍 2 (ビッグコミックス)

  • 「え?これって毒親の話なの?ホラーじゃない?読んでて息が止まりそうになるし、とにかく疲れるんですけど。サスペンス展開からの、息子への恋愛感情ともとれる愛情表現、怖いけど目が離せない...。」

    「息子が生まれた私にとっては、「楽しめるかな?」と不安だったが、キャッチーで美麗な表紙につられて手に取った。押見先生の作品とのはじめての出会いは『悪の華』だったが、この作品はまるで違う。悪の華は比較的モノローグや感情の描写があったため、その主人公の心に寄り添いもんもんとした記憶があるが、この作品にモノローグはほとんどない。ただ主人公の目を通した美しいけど危うい母親が描かれている。1巻のなぞめいた始まり、死んだ猫、という不吉なスタートに、母親はただただきれいな微笑を浮かべたり・・そして明らかに「ヘン」な義姉親子を笑顔で受け入れるのだが、それがとてもこわい。過保護という言葉が出てくるが、息子への尋常ならざる愛が、だんだんと暴かれていき、そして2巻では私の想像を裏切る展開があった。主人公の気になる女の子VS母の結果だ。自分と重ねあわせることはないが、息子の母として少々おびえながら、続きを読むのが楽しみで仕方ない。」

    「各巻、読み終わるたびに「怖??ッ!!」って思ってます(笑)」

▲ ページの先頭へもどる