選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2018一次選考作品

『Dr.STONE』Boichi・稲垣 理一郎


Dr.STONE 3 (ジャンプコミックス)

「この作品が始まったとき、少年マンガがその本来の熱気を取り戻したって思えて嬉しくなりました。読めば勇気がもらえるのがその証拠。絶望的な世界で少年達が道を切り開いていくことの何て希望の持てることだろうと。『約束のネバーランド』と並んで、現代少年マンガの最先端をリードする傑作だと思います。」

「ある日突然、全人類が一瞬にして石化し、数千年後、主人公となる少年の石化が解けると、人類が存在しない地上は既にジャングルと化していた。少年たちがゼロから文明を取り戻し、石化されたままの他の全人類を救う、という奇想天外な展開に序盤からぐいぐい引き込まれます。主人公のひとり、千空がずば抜けた天才で、科学の力で様々な困難を解決していく様は爽快。もちろんバトルあり友情ありで可愛いヒロインもおり(このヒロインがただ可愛いだけでなく、とても好感が持てる女の子なのもいい)、久しぶりにわくわくしながら少年マンガを読みました。」

「チート過ぎる天才科学少年が、石器時代に戻ってしまった科学文明を復活させようってわけですが、理系の点数悪かったんで科学考証とか難しいことは解んないです。いろいろつっこみどころがあるのかもしれないけれど、少年漫画なんだからそんなヤボは無しで、勢いで読んでほしい。「全てはマグロのためだった」のコミカルさが好きな人は是非。」

「ああ、学校の勉強って大事!!これを10代の時に読んでいたら自分ももう少し科学の勉強を真面目にやってたのに!と毎週地団駄踏んで悔しがっています(笑)。今の時代に暮らしていると当たり前すぎて気がつかないものが、すべて科学の力でできているのだと、そしてその仕組みというものは勉強すれば理解できるものなのだ、という知的興味をかき立てるワクワク漫画。もちろんSFサバイバルストーリーとしても大変面白い。」

「地球が謎の石化に襲われて文明を失ってから3700年。石化から目覚めた主人公たちが一から文明を築き直していく。人が増えれば派閥が生まれ、暴力には武器で対抗し、病には薬を投入し、自然現象を利用しながら文明の利器を素材から作り出していく。この壮大さがたまらなく良い。医師、石、意思が文明を進めるカギになるのだろう。文明を産み出す場面を見てみたいところだが、僕は残念ながら石化したまま壊される側の人間なんだろうな(苦笑)」

「野球がかっこいいと思うから、野球マンガ。ファッションがかっこいいと思うから、ファッションマンガ。かっこいいと作者が主観的に思っていることをページでまるごとどかーんと伝えてくれるマンガこそ王道かと思いますが、この『Dr.STONE』がかっこいい!と伝えてくるのは、なんと、『科学』と『文明』! 人類が何らかの理由でほとんど石化されてしまった中、3700年を経て石化から解かれた少年が、物理や化学の知恵をもって、なんと文明をゼロから作ろうとする壮大にも程がある少年マンガ。その目で見れば、我々の身の回りに存在するあれやこれやは、全て数万年の先人たちの積み重ねによる奇跡のワザであることを実感させられる! 鉄や抗生物質を精製するまでがこんなドラマになるなんて...! ジャレド・ダイヤモンドの『銃・病原菌・鉄』って少年漫画で描いたらこうなるのかしら? ものすごい、根っこに突き刺さる作品。」