選考作品へおすすめコメント

マンガ大賞2013一次選考作品

『軍靴のバルツァー』中島三千恒


軍靴のバルツァー 4 (BUNCH COMICS)

「今年の一押し!続きが気になって仕方がない作品。19世紀の帝国主義全盛時代を濃密に描いていながら、ミリタリーマニアでも何でもない僕でもすいすい読める上手さもあります。絵もきれいで読み易いですし。単行本最後に掲載している「暮らしのワンポイント( 設定&豆知識ページ)」を見る限り相当取材されているんでしょうね。その知識に裏打ちされながら、敷居の高さを感じさせない魅力がこの作品にはあります。」

「軍事先進国ヴァイセンから後進友好国バーゼルラントの士官学校へ軍事顧問として招かれた有能だけど、一筋縄ではいかない青年、バルツァー少佐を主人公とした19 世紀西欧仮想軍隊物の作品。士官学校の生徒との交流や、その国の王子とのやりとりが小気味好く、このテイストのマンガはあまり読んだことがなかったのですが、ストーリーの緻密さもあわせて非常にお勧めしたい1冊です。」

「普墺戦争から第一次世界大戦あたりの技術進歩に伴った、戦術・戦略の進歩を題材にした架空の欧州舞台の戦記モノ。技術の発展がどういった結果をもたらしたかというダイナミズムを上手にストーリーに落としこんでおり、読み応えのある作品。」

「近世ヨーロッパっぽい架空の世界を舞台にした戦記物語。大国の思惑にさらされている小国が舞台で、基本的に主人公中心のマクロな視点で物語は進んでいます。作者の文化風俗・軍事の知識が膨大で、大砲の設置から鉄道の敷設、娼館の衛生事情まで資料を基に細かく描かれています。それでいて絵もきれいで、士官候補生の少年少女たちの成長物語の側面もあり、様々な読み方・楽しみ方のできる作品です。」